多職種連携会を開催しました!|芦屋まつおクリニック|阪急芦屋川駅の内科・糖尿病科・内分泌代謝科

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多職種連携会を開催しました!|芦屋まつおクリニック|阪急芦屋川駅の内科・糖尿病科・内分泌代謝科

多職種連携会を開催しました!

 10月になりますが少し暑さも和らいきていますね。皆さん体調はいかがでしょうか。

 

9月に医薬品を取り扱っているKSKさんが中心となってくれて、当院で多職種連携会を行うことができました。今回参加していただいたのは、訪問看護師さん1名、介護福祉士さん2名、薬剤師さん1名です。このメンバーで、いま自分たちが職場で悩んでいる問題について話し合いを行いました。問題として、医療業界、日本全体で問題になっている高齢化が挙げられました。

 

<患者さんの高齢化にどう対応していくか>

現在、高齢化による問題点として、認知機能低下、体力低下により今の生活が難しくなる、生活を続ける・治療を続けるにはどういったサポートが必要か・・・クリニックでできることとして、介護保険制度の導入になります。ケアマネージャーをつけて、その患者さん一人ひとりにあったサービスを使っていく。ヘルパーさんや訪問看護師さんを定期的に入ってもらうことで、日常生活をサポートで負担を軽減でき、体調の変化を早期に発見することができます。当院でも高齢の患者さんが多く、今の生活環境やADLを確認して介護保険利用を勧めています。

 

<高齢化により問題となっているサルコペニアとフレイル>

サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減量および筋力の低下のことです。サルコペニアにあると、歩く、立ち上がるなどの日常生活の基本的な動作に支障がでてきます。サルコペニアが原因でフレイルになります。フレイルとは、加齢とともに心身の活力が低下し、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態のことです。さらに怖いことにフレイルを経て介護が必要な状態に悪化するとも考えられています。そのため早期介入することが、フレイルの予防にもなり、フレイルになっていたとしても元の状態に戻れる可能性が高まります。

 

<サルコペニア・フレイルの予防対策として>

訪問リハビリや通所リハビリを行うことで筋力を維持できます。診察中に運動の指導を行ったりしていますが、やはり限界があり通所リハビリや訪問リハビリの導入を勧めたりすることもあります。

 

1型糖尿病患者さんの高齢化>

わたしが特に気にしていることですが、1型糖尿病患者さんのインスリン自己注射についてです。どの薬もきちんと継続していく必要があります。1型糖尿病は自分のインスリンがほとんどでなくなる状態が多く、食事のインスリンや長時間作用するインスリンを1日に何度も打つ必要があります。これは治療というよりかは生きていくために行っている行為です。さらに問題なのが1日インスリンを打たなかっただけでも高血糖になり、体調が悪化し、救急搬送されるような状態になる場合もあります。1型糖尿病患者さんも平等に年をとるため、いままでできていた注射の方法を忘れたり、単位数を間違えたりすることがあります。一度の間違った対応で、低血糖、高血糖になり倒れることもあるので注意が必要です。

こういった事故を避けるにはどうしたらいいか・・・

一緒に住んでいる家族に打つインスリンの量を確認してもらう。

言うのは簡単ですが、14回も確認するのは非常に労力が必要です。

訪問看護師の介入も1日何度も入るのは現実的に不可能です。非常に大きな問題で頭を悩ませています。

 

<病状について家族の認識を高めるには>

本人の病状を、周りの家族にも知ってもらうにはどうすればいいか。家族に一緒に受診してもらう・・・。家族も仕事がありなかなか受診は難しいです。診察のときに、スマホで説明を一緒に聞いてもらう。さらに詳しい説明が必要な場合は受診をお願いするなどの意見もありました。それほど多くはありませんが、当院でも家族の付き添いが難しい場合は、家族はテレビ電話で一緒に説明を受けてもらうこともあります。それをきっかけに時間があるときに一緒に受診される家族もおられます。

 実際、当院でも8090歳の患者さんが多く通院されていますが、なかなか家族と一緒に来院される方は少ないです。家族に病状を説明していますかと聞くと、殆どの方が病気のことは話してないとおっしゃられます。実際、家族に病状を説明したときに、病状が進行していることに驚かれる方もいます。

 

短い時間でしたが、いろいろな問題点の提起や解決策について話し合うことができ非常に有益な会でした。今後は近隣の先生にも参加してもらって、芦屋市の地域医療について話し合い芦屋市の地域医療がより良くなることを祈っています!

気温の変動が激しく、風邪を引く方が増えています。マイコプラズマ感染症も増えていますので、症状があれば我慢せず医療機関を受診してください。当院では発熱外来をやっています。一般の患者さんとは入口の違う隔離室で診察を行っています。マイコプラズマ・コロナ・インフルエンザ・溶連菌の検査が可能です。なにかあれば受診のほどよろしくお願いします。                        院長 松尾 俊宏