マイコプラズマ感染症について
- 2024年9月10日
- お知らせ
2024年は、マイコプラズマ感染症が増えています。今回、マイコプラズマ感染症に関してまとめてみました。
マイコプラズマとは・・
風邪などを原因となる細菌です。一般的な細菌の構造と異なるため、ペニシリンやセフェム系の抗菌薬が効きません。
感染様式は・・
飛沫感染と接触感染になります。感染してから発症するまでの潜伏期間は、2-3週間です。
症状は・・
発熱、全身倦怠感、頭痛で、咳の症状は2-5日後から始まることが多いです。咳は一般的な風邪の咳とは異なり、乾性の咳で経過とともに咳の症状は強くなっていきます。熱が下がっても3-4週間、咳の症状が続くのが特徴です。
診断方法は・・
マイコプラズマ抗原迅速検査(数分で結果が得られます)や血液検査でマイコプラズマ抗体価を測定する方法があります。当院でもマイコプラズマ抗原迅速検査を始めました。
治療方法は・・
抗菌薬のマクロライド系(ジスロマック・クラリスロマイシンなど)、テトラサイクリン系(ミノマイシンなど)、ニューキノロン系(クラビット・ラスピックなど)に限られます。また最近では、抗菌薬が効きにくいマイコプラズマも増えてきていますので、症状の経過に併せて治療薬を変更していく必要があります。
発熱と、非常にひどい咳が続く場合は、マイコプラズマ感染症かもしれませんので、医療機関を受診してください。